ぐっすり眠って気持ちよく目覚めたいのに、なかなか眠れない。昼間の嫌な出来事が頭から離れなかったり、つい心配なことばかり考えてしまう・・・。
余計なことを考えずに布団に入ったほうがいいと分かってはいるけれど、上手く気持ちを切り替えることが出来ない時もありますよね。そんな時は、アロマの香りで癒されてみませんか?
人々の知恵として長い間使われているアロマ
普段良く耳にするアロマ(aroma)は、「芳香」つまり「よい香り」という意味です。 ラテン語やギリシア語では「スパイス」を意味します。
つまり植物由来のよい香りということです。植物の香りや働きの力を借りて、心と体のバランスを整えることに役立たせる方法は古くから行われていました。
ヨーロッパでは中世の頃からエッセンシャルオイル(精油)やハーブを使った民間療法が存在していて、アロマセラピーという呼び方は20世紀に入ってから定着してきました。
例えばフランスでは、アロマセラピー(フランス語ではアロマテラピー)は医療行為となっています。日本では、セラピストによるリラックスやスキンケアのために施されるイギリス式と呼ばれるものに近いものとして広まったようです。
心や身体のトラブルを自然の力を借りて解決する方法として注目が高まっているので、日本はもとより、世界各地で研究が行われています。
アロマの効能は、ダイレクトに脳へ届きます
香りは脳の中の“考える”部分は通さず、“感じる”部分に伝わります。つまり心地よい香りが直接届くため、脳をリラックスさせてくれるのです。
カレーのにおいでお腹が鳴ってしまったり、柔軟剤の香りのするタオルにほっとしたりするのは、香りに反応した脳が“そろそろご飯を食べろ”とか、“リラックス~”といった指令を出しているからなのですね。
おすすめの香りを3つご紹介・・・
眠る時にリラックス効果があると言われているのは、柑橘系や、イランイラン、ラベンダーなどです。
柑橘系では、オレンジ・スイートの香りの人気があります。果実のフレッシュでみずみずしい香りは、アロマ初心者でも抵抗感が少ないもののひとつです。ただ、妊娠初期の方にはおすすめしない商品もあるためご注意ください。
イランイランの香りは、好きな人と苦手な人で好みが分かれるようです。熱帯に咲くエキゾチックで濃厚な花の香りは、日本人には馴染みがないかもしれませんが、はまる人は病みつきになることも。女性のほうが気に入ることが多いようですが、仕事や勉強のプレッシャーにも効果があるようなので、男性にもおすすめです。
最後のひとつは、リラックス効果と言えば思い浮かべる人も多い、ラベンダーです。リラックスの香りの代表格と言えるこの香りは、もちろんお休み前にもおすすめです。
日本では北海道の富良野にあるラベンダー畑が有名ですね。そこでの風景を思い浮かべながら香りに包まれれば、とても穏やかな気分になれそうです。作用も穏やかな部類のため、初心者の方でも使いやすい香りです。
どうやって使う?注意点もあわせて確認を
アロマデフューザーやアロマランプ、お風呂に数滴いれるなど、楽しみ方も様々です。
そのまま眠ってしまうかもしれない場合は、ろうそくなど火を使うタイプは避けてタイマー付きのものを準備しましょう。ライトタイプもあるので、香りを楽しみながら好きな本を読み、うとうとしてきたらそのまま眠る、というのもいいですね。
精油の種類によっては、妊娠中の方にはおすすめできないものや、肌に付いた状態で紫外線に当たると皮膚にダメージを与えるものがあるようです。日本では薬の扱いではないため、雑貨屋でも販売されていますが、使い方の注意は必ずチェックしたいですね。
また、成分に植物由来ではないものが使用されていることもあります。純粋な植物由来のものは価格も高めになりますが、色々相談しながら購入したい場合は、ハーブ専門店やオーガニック認証のあるアロマオイルを扱っているなど、こだわりのあるお店がおすすめです。そういったお店では店員さんが商品に詳しく、色々と教えてくれる可能性が高いのです。
もちろんネットショップでも、詳しい情報が掲載されているお店や、問い合わせれば対応してくれるはずです。効果には個人差がありますが、お気に入りの香りを見つけてリフレッシュすることで、気持ちの良い睡眠に役立たせたいですね。