音楽は本当に安眠に関係あるの？
昔から、「寝るときに音楽を聞くと良い」「クラシックを聞くと眠れる」といった話は聞きますよね。さらにそういった音楽を集めた安眠用のCDなども商品として売られています。だけど、寝るときに音楽を聞くのって本当に効果があるんでしょうか？
今回は、そんな睡眠と音楽の関係について色々と調べてみました。
寝ている最中に聞くと音楽は騒音になる
ずばり、結論から言うと「睡眠中の音楽」というものは、基本的に私たちの睡眠を妨害します。音楽を効くという行為は、簡単に言ってしまえば脳を使います。人間が音を「音楽だ」と認識するためには、神経や脳を活動させないといけません。なので、睡眠中に音楽を聞くという行為は、せっかく休眠させている脳を活動させてしまうことになりかねないのです。
深い眠りにつくためには、脳の働きを落とすことが必要です。しかし、音楽が流れていると耳や脳の神経はそれに集中してしまうため、どんどん活性化してしまいます。そのため、当然として眠りは妨げられてしまうのです。
よく眠るためにはこういった刺激の少ない、なるべく静かで暗いところで眠るのがベストです。
本当に音楽は睡眠に効果がないの？
とはいえ、安眠のために音楽に効果がないのか、と言われればそれもまた違います。
音楽の種類によっては、質の高い睡眠をとるために効果がある場合があります。ポイントは、音楽を聴くタイミングや聴き方にあります。よりよく眠るためには、音楽を聴くためのポイントをおさえておく必要があります。
音楽は寝るための前準備と考えよう
前述で、睡眠中に音楽を聴くと逆効果であるという話はしましたよね。では、安眠のための音楽はどのように聴けば良いのでしょうか。
まず、音楽は寝ているときに聴くものではなく、「寝るための準備のために聴く」ということを心がけましょう。
深い眠りにつくためには、脳をリラックス状態にする必要があります。心身がリラックス状態になると、脳波がα波（アルファ波）という波長に変わります。人の脳は活動しているときや様々な状況によって、波長が違います。このα波というのは、リラックスしているときの波長で、このときの脳は眠りに入るにはとても良い状態なんだそう。
リラックスした状態で眠りに入ろう
ゆったりとしていたり、静かな音楽、自然の音などを聴くと気持ちが穏やかになりますよね。こういった音楽には精神を落ち着かせ、リラックスさせてくれる効果があるので、脳波をα波にする手助けをしてくれる効果が期待できると言えるのです。
すなわち、音楽というのは寝ているときに聴くと効果のあるものではなく、「眠りやすいリラックス状態を作ってくれる」ものなのです。
眠りのために音楽を聴く場合は、寝る前の1時間～30分ほど前を目安にし、寝るときは音楽を消すということに注意しましょう。
寝る前に聴くと効果的な音楽
寝る前に音楽を聴くと効果がある、といっても音楽には様々なジャンルがありますよね。様々なジャンルの中で、どんな音楽に効果があるのでしょう。
まず、注意したいのが騒がしい曲や、歌詞の入っているもの。展開が複雑な音楽は、リラックス効果が薄いのでやめておきましょう。
寝る前に効果的な音楽は
- 静かでゆっくりとした曲
- 一定のテンポの曲
- 自分にとって心地の良い曲
- 極端な高低音や重低音のない曲
- 自然音
などです。
こういった条件にもっとも当てはまりやすいのが、クラシックの曲でもあります。数多くの安眠CDにはクラシックが選曲されているのは理由があるんですね。また、安眠のためにクラシックを聞きたいという場合、モーツァルトの楽曲が効果的だそうです。
一番効果が高い音楽は？
さらに安眠音楽として効果が高いのは、自然音であると言われています。海の音や、雨の音。ざわざわと葉っぱが擦れるような森の音などなど。聴いていると、ゆったりとした気分になってなんとなく眠くなってきますよね。
こう言った自然音には、高いリラックス効果があります。そのため、海外ではガンの治療などに用いられる場合もあるそうです。また、ストレス解消や疲労回復などにも効果があるそうです。
今はこういった自然音が収録されたCDも多いので、寝る前の音楽に悩んでいる方は、自然音を選んでみても良いかもしれませんね。
出典：
http://seseragi-mentalclinic.com/sleepmusic/
http://stretchpole-blog.com/sleep-music-2658
http://news-de-smile.com/music-sleep-effect-3117