目を温めるとよく寝れる?
目の疲れを癒すために、ホットアイマスクや蒸しタオルで目の周りを温めることがありますよね。目の周りを温めていると、知らず知らずのうちに気持ちがほっとして、眠くなってしまうなんてことがありませんか?実は、この目を温めるという行為が、快眠には関係しているのかもしれません。
目の周りを温めることは睡眠と関係しているのか
目の疲れを取ることに効果が高い、目の周りを温めると言う方法。実は、安眠や快適にも高い効果があることが分かっています。
人の目の動きを調整している神経に「動眼神経」というものがあります。この神経は、目を閉じたり開いたり、またピントを調整したり、瞳孔の大きさを操って光の量を調整したりと言う役割を持っています。そして、動眼神経はそういった働きをする神経であるともに、「副交感神経」という役目も担っています。この副交感神経とは、人の身体や精神がリラックスするときに働く神経です。副交感神経が優位に働いていると、人の身体はリラックスして寝付きやすい状態になるということですね。
つまり、目の周りを温めると言うことは、副交感神経でもある動眼神経に働きかけることになります。そして、副交感神経が優位になると、体中の血管が広がって血流が良くなります。血流が良くなると、筋肉が弛緩してリラックスした状態に身体がなるのです。実際に目の周りを温めていると、目だけではなく手や足も温かくなってくる、という体験をしている人もいるのではないでしょうか。これは、血流が良くなったことによって全身も温まっていると言うことで、副交感神経が働いているという証です。
深部体温が熟睡の鍵
目を温めると、目にある動眼神経が副交感神経の働きをして寝付きやすい状態になることは分かりました。そして、目を温めると言うのは副交感神経が優位になるのともう一つ、熟睡するために鍵となる「深部体温」に関係しています。
人が熟睡するためには、寝つきを良くすることが第一の課題です。そして私たち人間は、体の深部温度、体の中心部の温度が急激に下がることで眠気をもよおすというメカニズムを持っています。大抵の場合、人間の身体は夜になれば体内時計のリズムで深部体温が0.5℃ほど下がるようになって、自然と眠たくなるようになっています。しかし、何らかの原因によって深部体温が下がりにくくなってしまうと、寝つきが悪くなってしまうので熟睡することができません。
深部体温が下がらない原因
深部体温が下がらない原因は、主にストレスや冷え性です。深部体温を下げるためには、体の中心の熱を体表に集めて放熱させる必要があります。これは、分かりやすくいうと体の中心の温かな血液を、手や足と言った末端に逃がすことで、体の中心の温度を下げてるということです。しかし、ストレスを抱えている人や冷え性の人は、交感神経が緊張している状態にあるので、血流が悪くなり、末端に血液が循環しにくくなってしまいます。そのため、手足が冷えて、深部体温が下がりにくくなり寝付きにくい状態になっています。
深部体温を下げるために目を温める
深部体温を下げるためには、目と首、足首を温めるのが効果的です。目や首は、視床下部という体温中枢や睡眠中枢といった眠りに密接に関わっている器官に近く、ここを温めるとそれらの中枢がすぐに反応してくれます。体温中枢が反応すると、体表の温度がスムーズに上がっていくので、深部温度が下がりやすくなると言う寸法です。
目を温めるためには、蒸しタオルや市販の温熱シート、ホットアイマスクなどを利用するのがオススメです。目の疲れが取れる上に、前述したようにリラックス効果を得ることも出来ます。さらに、首はタオルやネックウォーマーで保温してあげると良いでしょう。足首は、就寝前に足湯などをするのが効果的です。さらに、冬場は寒いので温めるのはもちろんのこと、夏場でも身体は冷えてしまうので、しっかりと温めるようにしましょう。
また、冷え性が辛くてなかなか身体が温まらないという場合は、就寝の1時間程前に38~40℃程度のぬるめのお湯にゆっくりと浸かるのが効果的です。お風呂にゆっくりと浸かって、身体を芯から温めることによって副交感神経が優位になり、血行促進されるので、深部体温が下がりやすくなります。
出典:
http://寝れない.jp/steam-eye-659
http://health-to-you.jp/sleep/suimintaisaku1223/